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音楽療法日記|グリーフサポートと終末期ケア|佐藤由美子

グリーフサポートと音楽療法|人生の最期に聴く音楽

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Home » セラピーのことば » 私が知りたいこと

私が知りたいこと

目次 hide
1 私が知りたいこと
2 ペイ・イット・フォワード
3 受け入れるということ
4 誰もが有名になるわけではないが、誰もが偉大な人になれる
5 不確かさ(uncertainty)と生きるということ

私が知りたいこと

オリア・マウンテンの “Invitation”は、私がアメリカのホスピスで音楽療法士を始めた当時、オフィスの壁に貼っていた詩です。

あなたが何で生計を立てているかなんてどうだっていい。

私が知りたいのは、あなたが何で心を痛めているか、求めている出会いを夢見る勇気があるか。

あなたの年齢なんてどうだっていい。

私が知りたいのは、愛や夢や人生の冒険のために、思い切って行動する勇気があるか。

あなたが何座かなんてどうだっていい。

私が知りたいのは、自分の心の痛みに触れたことがあるか。

そして、人生の裏切りによって心を開いたか、それともさらに傷つくのを恐れて心を閉ざしてしまったか。

苦しみを隠したり、取り除こうとせずに、私やあなた自身の苦しみと一緒にいることができるか。

あなたがどこで誰と何を勉強したかなんてどうだっていい。

私が知りたいのは、全てが壊れたとき、あなたを支えるのは何か。

あなたが一人でいることができるか、孤独なときの自分を本当に好きか。

この詩はセラピストとして、自分に問いかける詩でもあります。特に「苦しみを隠したり取り除こうとせずに、苦しみと寄り添う」ということは、ホスピスの仕事でもっとも難しいことであり、大切なことでもあります。

末期の患者さんの病気を治すことはできませんし、彼らが抱えている問題を解決する時間はないことが多いからです。そんな時、Can you sit with someone’s pain?

あなたは誰かの苦しみと、心から寄り添うことができますか?

 

ペイ・イット・フォワード

ノースカロライナ州のホスピスで音楽療法士のインターンをしていた時のスーパーバイザーから何年かぶりに連絡がきたとき、私は“Pay it forward (ペイ・イット・フォワード)” という言葉を思い出しました。

誰かに親切にしてもらったら、今度は自分が他の人に親切にする。誰かに何かを教えてもらったら、それを誰かに与える。それがアメリカ人がよく口にする「恩返し」の形で、「ペイ・イット・フォワード」の意味です。アメリカの黒人女性作家で有名なマヤ・アンジェロウは、こうも言っています。

学んだときは教えなさい。手に入れたときは与えなさい.。

スーパーバイザーは米国認定音楽療法士であると同時にグリーフカウンセラーでもあったので、本当にいろいろなことを教えてくれました。「音楽療法士にとって音楽は道具箱の道具。一番大切なのはセラピストの人間性だ」と私に教えてくれた人でもあります。今は退職して、海の見える町に住んでいるそうです。

この人に出会わなければ今の自分はなかったと思います。彼に直接「恩返し」することはできないけれど、彼が私に与えてくれたことを他の人に与えることができればと思います。

 

受け入れるということ

カール・ユング(スイスの精神科医・心理学者)が、エッセイの中で引用した患者さんの言葉をご紹介します。

私は物事を受け入れたとき、それに圧倒されてしまうと思っていた。

でも、全くそうではない。

むしろ受け入れることで、初めてその事柄への態度を取ることができる。

だから私はこれから、人生のゲームを楽しむつもりだ。

何が起こってもそれを受け入れようと思う。

いいことも悪いことも、永遠に変化し続ける太陽も影も。

そして、ポジティブな面もネガティブな面も含めた私自身の姿を。

このようにして、すべてがもっと生き生きとなる。

~カール・ユングのエッセイより

 

I always thought that when we accepted things they overpowered us in some way or other. This turns out not to be true at all, and it is only by accepting them that one can assume an attitude towards them.

So now I intend to play the game of life, being receptive to whatever comes to me, good and bad, sun and shadow forever alternating, and, in this way, also accepting my own nature with its positive and negative sides. Thus everything becomes more alive to me.

~an ex patient of C. G. Jung (Alchemical Studies, pg 47)”

 

誰もが有名になるわけではないが、誰もが偉大な人になれる

高校生や大学生から進路相談を受けることがあります。「将来どんな道に進めばいいか」という内容の相談です。自分が人生で何をしたいのか、何をすべきなのか。これは生涯にわたる問いだと思います。キング牧師は有名な言葉を残しました。

誰もが有名になるわけではないが、誰もが偉大な人になれる。なぜなら、偉大さは奉仕によって決まるからだ。

Not everybody can be famous but everybody can be great, because greatness is determined by service.

~ Martin Luther King Jr.

「Service(サービス)」とは、日本語の「奉仕」に近い意味で、誰かのために何かすることや誰かを助けることを指します。それは自分の殻から抜け出し、他者のニーズに目を向けることから始まります。

私がホスピスの患者さんたちから学んだことは、地位、名声、財産、所有物など、この世で得たものは死ぬときに持って行けないということです。死んだ後この世に残るものは、自分が他人に与えたものだけ。

横須賀で在宅医療を行っている千場純先生にインタビューした時、彼はこう言いました。

大それたチャレンジじゃなくてもいいんですけど、大事なことは思いやりなんですよね。だから何にチャレンジするかって言ったら、自分の私利私欲のためのチャレンジじゃなくて、誰かのことを思ってやるチャレンジが僕は一番いいんじゃないかなと思うんです。

ー「医療の主役は誰? 千場純氏インタビュー」より

ひとりひとりにできることは少ないかもしれないし、誰かのために何かをするには、大抵チャレンジが伴います。でもそれによって私たちは成長し、なりたい自分に近づくことができるのだと思います。

 

不確かさ(uncertainty)と生きるということ

人生で最も難しいことのひとつは、「不確かさ(uncertainty)と生きる」ということだと思います。でもこれは人生の特質であり、避けることはできません。

そして死と直面したとき、この感覚はさらに高まります。いつまで生きられるのか、どのように最期が訪れるのか、痛みがひどくなることはないか…、誰にもわからないのです。自分の人生をコントロールできない感覚です。末期の病気と共に生きるということは、不確かさと生きることなのです。

そんな日々を送るホスピスの患者さんたちが私に教えてくれたことは、「今を大切に生きる」ということでした。過去や未来を考えることは大切ですが、そのために今を見失ってはいけない。ロシア人の作家トルストイが言ったように、私たちにコントロールできるのは「今」だけであり、それが最も重要な時間なのです。

There is only one time that is important — Now! It is the most important time because it is the only time when we have any power.

~Leo Tolstoy

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Reader Interactions

コメント

  1. 匿名 says

    at

    由美子さんの詩の翻訳は見事です。実態を知り内容がよく分かっているからこそ
    できることです。あと、言葉に対する美的センスもあります。由美子さんの訳が 日本の医療や福祉現場で行動指針となることも多いと思います。ぜひ、これからも海外の優れた著作物の翻訳も続けてください。

    水谷昇一

    読み込み中…
    返信
  2. 星      博 says

    at

    最近購入した本で新潮社の中村元博士訳のブッダの言葉および講談社の池田晶子の言葉幸福にしぬための哲学がおすすめです。※池田晶子さんは47歳でがんで死去された
    哲学者です。
    ただあくまでも名言・生き方なるものは自分の経験・学習・親から・友人知人恩師から自然に本人が体得するもので、誰かから教えてもらうものではないと思います。
    それに年齢・経験を経て身につくことが多いのでは。挫折が契機になることが多いですね。
    ただ漫然と日々を過ごすだけでは、ブッダの言葉でいえば中身の空っぽな老人になるだけでしょう。やはり日々考えること、孤独を怖れずむしろそれを愛おしむくらいに。
    私の好きな米国の19世紀の作家シャーウッド・アンダーソンの代表作ワインズバーグオハイオには主人公の青年の母親が息子にさとす言葉として、世間に出ても決して抜け目ない
    人間だけにはなるなという言葉があります。名言ではないけれど私の好きな言葉です。
    オハイオ州の小さな町デイトンが舞台の小説です。一度ぜひ行ってみたい街です。
    それにしても最近は中学生くらいかお金のことを教えるとか。信じられません。
    この国はやがて功利的・打算的・即物的な大人ばかりになってしまうのでは

    読み込み中…
    返信
    • Yumi says

      at

      デイトンは私の住んでいたシンシナティから1時間くらい北にある町です。ライト兄弟で有名ですね。Yellow Springsというとても綺麗な公園があり、よく行きました。その小説は初めて聞きましたが、ぜひ一度行ってみてください。シンシナティにもぜひ。

      読み込み中…
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