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音楽療法日記|グリーフサポートと終末期ケア|佐藤由美子

グリーフサポートと音楽療法|人生の最期に聴く音楽

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Home » 音楽療法について » 音楽療法について知らなかった10のこと

音楽療法について知らなかった10のこと

Home » 音楽療法について » 音楽療法について知らなかった10のこと
皆さんは、「音楽療法」という言葉を聞いたことがありますか? 音楽療法という言葉は聞いたことがあっても、「音楽療法士」という専門職があることは知らないかもしれません。

私はこの15年間、ホスピス緩和ケアを専門とする米国認定音楽療法士として、アメリカと日本のホスピスや在宅医療の現場で音楽療法を実践してきました。今日は音楽療法に関して、皆さんからよくあるご質問にお答えします。

音楽療法というと、心のケアが中心になるのですよね?

私の専門とするホスピス緩和ケア音楽療法において、心のケアは大切な目的の一つです。しかし、音楽療法の目的はクライアント(対象者)によって違ってきます。

例えば失語症の患者さんとの音楽療法であれば、音楽を使ってその人が言葉を話せるようになることが目的ですし、自閉症のお子さんとの音楽療法であれば、その子が音楽を通じてコミュニケーションをとれるようになることが目的かもしれません。

ですから、心のケアは音楽療法における目的の一つではありますが、その目的はクライアント(対象者)によって変わるということです。

具体的に、どんな治療を行うのですか?

音楽療法をするにあたって、最初にアセスメントというものをします。アセスメントとは、音楽療法を委託された患者さんに音楽療法が適しているか、その人が何を必要としているかを判断します。その結果に基づいて、治療法を考えます。

例えば、不安やストレスを軽減することが必要な患者さんがいるとします。その不安の原因が、「息切れ」などの身体的なものからきている場合、音楽療法を使ったリラクセーションをします。また、その不安が人間関係等の悩みが原因の場合、音楽を使っての心のケアやカウンセリングをします。

音楽療法が効果的なタイプってどんな人なのでしょうか?

基本的に音楽療法は誰にでも役に立ちます。しかし、誰もが音楽療法を受けたいというわけではありません。まず、その人に音楽療法を受けたいという気持ちがあるかが重要です。

音楽療法ではどんな楽器を使いますか?それはやはり、効果があるからですか?

私は音楽療法のセッションでピアノ、ハープ、ギター、ウクレレ、ネイティブアメリカンフルートなどを使います。

音楽療法士にとって音楽は道具箱の道具です。大工さんが家を建てるのにたくさんの道具を使うように、音楽療法士もセラピーをするために、さまざまなかたちで音楽を活用できなければなりません。音楽という強力な道具をいかにうまく使いこなせるかが、そのセラピーの結果の良し悪しを決めるのです。

なぜ、音楽療法士という仕事を選ばれたのですか?

バージニア州にあるラッドフォード大学の大学院に入学した際、たまたま音楽療法の学部があったのです。そこで、現在でも音楽療法を教えているジム・ボーリング教授に出会いました。彼の授業を初めて聞いた日、自分が探し続けていたものを見つけたと思ったのです。

なぜ日本ではなく、アメリカから?

今日の音楽療法がはじまったのは第二次世界大戦後の欧米です。現在でも音楽療法は日本より欧米の方が普及しています。

普通に音楽を演奏するだけではない、特別な“聴かせ方”とかあるのでしょうか?

音楽療法で音楽を使うとき、患者さんに音楽を「聴かせる」のではなく、こちらが患者さんに合わせた音楽を弾くのです。患者さんの気分、感情、呼吸のテンポなどに合わせて、唄ったり楽器を弾いたりします。だからこそ、生の音楽を使うわけです。

例えば、患者さんがさみしい気持ちのとき、楽しい音楽を使って元気づけさせるのではなく、患者さんの気持ちを代弁するような曲を使って、その人の感情と合わせるわけです。そこが、単に音楽を演奏するのと、音楽をセラピーの一環として使うのとの違いです。

逆に、私たちが普段音楽を聴く時に、よりリラックスできるような聴き方ってありますか?

まずは自分に合った音楽を選ぶことが大切です。どんな音楽がリラックスできるかには個人差がありますので、リラクセーション用のCDが必ずしも自分に合うとは限りません。

『ラスト・ソング 人生の最期に聴く音楽』(ポプラ社)には、「聴覚は最後まで残る感覚」という話がありますが、これは本当ですか?

本当です。私自身、最初は半信半疑でした。なぜそんなことが断言できるのかと思いました。しかし、本の最初のストーリーに出てくるテレサという患者さんと出会ったことで、聴覚は最後まで残る感覚なのだと実感しました。

音楽療法では、やはり西洋音楽を使うのですか?

そんなことはありません。音楽療法では、クライアント(対象者)のニーズや能力に応じて、さまざまな音楽を使います。

例えば、アメリカ人の患者さんに日本の歌を唄うこともあります。『ラスト・ソング』には患者さんやご家族との10のストーリーを紡ぎましたが、その中でアメリカ人の患者さんに日本の歌を使ったケースも出てきます。

歌詞がわからないほうがリラックスできる場合や、歌詞がわからなくても音楽が心に届く場合があるからです。

今まで様々な国籍の患者さんを看てきましたが、音楽は国境を超えると思いますし、どんな音楽であってもその人の心に響くものであれば、セラピーで使えると思います。

【関連記事】 音楽療法とは?

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コメント

  1. matilda0213 says

    at

    リブログさせていただきました。

    とても勉強になりました。ありがとうございます^^

    読み込み中…
    返信
    • Yumi says

      at

      リブログありがとうございます!

      読み込み中…
      返信
  2. matilda0213 says

    at

    Fuyuka.Ohtaki 〜dance Life〜 でリブログしてコメントを追加:
    勉強になります。

    読み込み中…
    返信

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