愛知県の中学校で音楽療法の講演をしたとき、中学生から素朴な質問を受けました。
「動物に音楽を聞かせてあげることはありますか?」
ちょうどその1か月前、保護した犬を飼いはじめたところでした。むつ市に行く途中で見つけたので、「むつ」と名づけて飼うことにしたのです。

むつは捨て犬ということもあり、精神的に安定していない面があります。ひとりにすると泣いたり、注目をひこうとして家の物を噛んだりするのです。そこで、いろいろな楽器を弾いて聞かせて、反応を見ていたところでした。
すると、どうやらむつにも音楽の好き嫌いがあることがわかりました。ピアノやギターは興味津々に聴くのですが、ネイティブアメリカンフルートを吹くと、吠えて逃げます。

ところが、アイリッシュハープを弾くと、近寄ってきて必ず眠ってしまいます。むつが一番落ち着くのが、ハープの音色のようです。


音楽が人間に与える効果はさまざまな研究結果から明らかですが、音楽が動物に与える影響については、まだ未知の世界です。
でも、近年この分野の研究も進んでいます。特に、シェルターや研究室などにいる動物のストレスを軽減するために、どのような音楽を利用すればいいのか、関心が高まっているのです。
むつを見ていて、やはり犬にも好きな音楽や嫌いな音楽があって、音楽の種類によってさまざまな反応があるのだと思うようになりました。
佐藤由美子様
長らくご無沙汰しています。
その後のご活躍の由、うれしく拝見しております。
今日のブログの記事「動物も音楽が好き?」は、あまり語られたことのないテーマだと思います。
由美子さんが飼われている”むつ”クンはとても音楽好きのようですね。
《アイリッシュハープを弾くと、近寄ってきて必ず眠ってしまう》という、むつクンの感性はとても優れていると思います。
私はオーボエの音が大好きですが、一度、むつクンにヘンデルの「オーボエ・ソナタ」などを聴かせて反応を試してみてください。
ネイティブ・アメリカンフルートを吹くと、吠えて逃げてしまうというのは、きっと、むつクンの現体験にかかわるトラウマなどのせいでしょうか。
今後も、ときどき、よい音楽を聴かせて、むつクンの心を癒してあげてください。
吉野勝美
吉野さん、お久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか。コメントありがとうございます。オーボエはとてもいい音ですね。むつの音楽の好き嫌いの理由はわかりませんが、その犬によって違うのでしょうね。