
昨年、表参道のLaClearで「医療や介護における音楽の取り入れ方」というセミナーを行いました。医師、看護師、音楽療法士、介護福祉士、ケアマネジャーなどさまざな職業の方たちが参加され、さまざまなディスカッションをしました。
音楽を取り入れる際に最も大切ことは、「誰のためにやっているのか」を常に考えることです。そこを気をつけないと、音楽は単なる自己満足になってしまう可能性があります。また、「誰のニーズに対応しているのか」を考えることも重要です。
セミナーの参加者の多くが、音楽をレクリエーションとして提供する際、参加者に「楽しんでもらいたい」という強い気持ちを語りました。「楽しんでもらわなければいけない、という自分へのプレッシャーがある」という方もいました。皆さんの中にも同じように感じている人がいるかもしれません。
そもそも「楽しんでもらいたい」という気持ちは、どこからきているのでしょうか? 音楽を楽しむことが対象者のニーズなのでしょうか? それとも、対象者の笑顔を見ることで、自分が満足したいのでしょうか?
後者の場合、自分の気持ちが相手に伝わり、対象者は「楽しまなければいけない」とプレッシャーを感じるかもしれません。それでは、誰のためにやっているのかわからなくなります。
自分の気持ちに気づくことは、対人関係のスキルにおいて最も大切なことだと思います。
※終末期ケアにおいて音楽を取り入れる際の基礎知識については、『死に逝く人は何を想うのか』の第2章にある「音楽で気持ちを伝えるためのヒント」を参照ください。
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